李逸洋駐日代表が土屋品子前復興大臣を訪問 幅広い分野で意見交換

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李逸洋代表(右)と土屋品子議員

台北駐日経済文化代表処の李逸洋代表は5月8日、自民党衆議院議員で前復興大臣の土屋品子を表敬訪問した。台湾と日本の防災協力、観光交流などを主に、中国による情報戦及び頼清徳総統の外遊などについて意見交換した。

李代表は「土屋議員は埼玉県選出の議員当選10回を誇り、復興大臣、福島原発事故再生総括担当大臣、環境副大臣、厚生労働副大臣、外務大臣政務官などを歴任した日本政界の重鎮です」と紹介。「2000年には台湾921大地震後に再建された台中日本人学校へ桜の木を寄贈した事に感謝します」と述べた。

さらに、土屋議員の父で前参議院議長、元埼玉県知事の土屋義彦氏も台湾との交流について「親子二代にわたり台湾と縁が深い」と述べ、今回の面会に感謝の意を表した。

李代表は、台湾と日本は災害時に互いを支え合う「真の友人」であると強調。東日本大震災、能登半島地震、2024年の花蓮地震の際には双方が迅速に支援を行ってきたほか、新型コロナ流行時には日本から420万回分のワクチン提供を受けたことに改めて謝意を示した。「台日関係は家族のような絆で結ばれている」と語った。また、台湾は昨年11月、日本の福島5県産食品に対する輸入規制を解除したことにも言及。昨年、東北地方に宿泊した外国人観光客では台湾人が最多となり、今年第1四半期の台湾人旅行客による日本国内消費額は3884億円で各国トップだったことを紹介した。

これを受けて土屋議員は「東日本大震災当時、台湾からの義援金が世界最大規模だったことを日本社会は今でも忘れていない」と述べ、台湾からの継続的な支援に感謝を表した。「台湾は人口規模こそ大きくないが、日本観光や消費、農水産品購入など多方面で日本を支えてくれている」とし、台日友好の重要性を強調した。

会談では、中国によるフェイクニュースや「ディープフェイク(deep fake)」問題についても議論された。土屋議員は、日本では総務省、デジタル庁、経済産業省、警察庁など複数機関が対応しているものの、統一的なファクトチェック機関は存在しないと説明。その上で、台湾の「台湾ファクトチェックセンター」の仕組みは非常に参考になるとの認識を示した。

李代表は、台湾では政府だけでなく民間団体や国際協力を含めた多層的な対策を進めていると説明。特に独立系第三者機関による迅速な情報検証が大きな効果を上げているほか、法整備を通じて外国勢力による世論操作や認知戦への対抗を強化していると述べた。また李代表は、頼清徳総統が4月予定していたエスワティニ訪問について、中国がアフリカ諸国に圧力をかけ飛行許可を妨害した経緯を説明。その後、日本や米国、G7各国が中国による政治的圧力を批判した結果、頼総統は今月2日に無事エスワティニ入りを果たしたと紹介し、「台湾は国際社会へ歩み出す権利を決して諦めない」と強調した。

土屋議員は、台湾が国際社会で生存空間を守ろうとする姿勢に理解を示した。このほか、自身の家族と台湾との長年の交流にも言及。父親が呉火獅氏と親交が深かったことや、自身も学生時代に呉東進氏関係者と交流があったことを紹介した。

李代表は最後に「土屋議員は長年台湾に友好的な立場を取ってきた重要人物でありながら、近年十分な交流ができていなかったことを残念に思う」と述べ、今後さらなる交流強化を進めるとともに、台湾訪問を正式に招請した。

2026.04.10